食べ物の世界で「リュスティック」と聞けば、一般的にはフランスパンの一種を指します。
パン愛好家の間では、非常に人気があります。
そんなリュスティックの魅力について、その疑問を解決しながら詳しくご紹介していきます。
リュスティックとは?SNSで話題の手作りパン!
リュスティックとは、特徴あるフランスパンの一つ
リュスティックとは、フランスパンのバリエーションの一つです。
このパンの開発者は、20世紀フランスの著名なパン職人、レイモン・カルヴェルとされています。
彼は「パンの神様」として日本でも尊敬されています。
彼の創造したリュスティックは、伝統的なレシピを基に新しく生み出されたパンです。
どのようなパンか、詳細に見ていきましょう。
リュスティックの食感もっちりとしっとりの秘密
リュスティックの最大の特徴はその食感にあります。
外側はカリッと硬く、内側はもっちりとしっとりしています。
この独特の食感は、他のフランスパンと比べて水分量が多い製法によるものです。
通常、小麦粉100gに対して、菓子パンでは40~50%、通常の食パンや他のハードパンでは60%の水分が使用されますが、リュスティックでは水分量が80%以上と非常に高く設定されています。
これにより、非常に柔らかくドロッとした生地が形成され、成形時には折りたたんでざっくりと分割し、そのまま発酵させてから焼き上げます。
この製法により、形が不揃いになりながらもユニークな食感が生まれるのです。
「リュスティック」という名前の由来
リュスティックという言葉は、フランス語の「rustique」に由来します。
これは「田舎風の」や「素朴な」という意味を持つ形容詞です。
フランスパンは「小麦粉、塩、水、イースト」のみを使用して作られるシンプルなパンで、リュスティックもこれらの基本的な材料を用いています。
その名の通り、素朴で飾り気のない美味しさがリュスティックの特徴です。
自宅で簡単に作れるリュスティックのレシピをご紹介!
リュスティックは、意外と手軽に家庭でも作れるパンです。
慣れればいつでも自宅で美味しいリュスティックを楽しむことができます。
以下のステップで、ふっくらとしたリュスティックを焼き上げてみましょう。
リュスティックの簡単レシピ
〈材料〉
○準強力粉またはハードブレッド専用粉:200g
○ドライイースト:2g
○塩:4g
○水:136g
○砂糖:2g(焼き色と香ばしさを出すため、省略可能)
〈手順〉
○大きなボウルに準強力粉、ドライイースト、塩を入れ、よく混ぜ合わせます。
○水を加え、粉気がなくなるまでヘラで混ぜ続けます。さらに、2分ほど練り続けます。
○乾燥を防ぐためにラップをし、室温で15~20分休ませます。
○生地が少し膨らんだら、ボウルの内側から中央に向かってヘラで生地をたたみます。
○生地が一回り大きくなるまで、休ませる時間を3の1.5倍程度取ります(室温により調整)。
○生地の表面に多めに粉をふり、ヘラを使って容器から生地を外し、オーブン天板に移します。
○オーブンを最高温度に設定して予熱を開始します。
○生地を手でやさしく押さえつつ、表面を6等分に切り分けます。
○切り口に粉をふり、表面が乾燥しないようにしてから、15分休ませます。
○切り込みを入れ、霧吹きで水を吹きかけた後、予熱が完了したオーブンで14~16分焼きます。
この手順に沿って作れば、初心者でも美味しいリュスティックを楽しむことができます。
リュスティックとチャバタの違いを探る
リュスティックとチャバタは、いずれももっちりとした食感が特徴のパンですが、その起源や特徴にはいくつか違いがあります。
リュスティックはフランスパンの一種で、フランスが発祥地です。
一方、チャバタはイタリア生まれのパンで、「スリッパ」を意味するこの名前が示す通り、その形は平たくて長いのが特徴です。
○チャバタは外皮がリュスティックよりも柔らかく、パニーニとしてもよく使用されます。
○リュスティックは焼成時に切り込みを入れるのに対し、チャバタには通常切り込みを入れません。
○チャバタの生地は非常に水分量が多く、扱いが難しいことで知られています。
これらのパンはどちらも水分量が多く、似た食感を楽しむことができるものの、その形状や使い道には明確な違いがあります。
このように、異なる国々で似た材料を使いながらも、独自の特色を持つパンが作られていることは非常に興味深いですね。
まとめ
リュスティックは、シンプルながらもその製法や食感で多くの人々を魅了するフランスパンの一種です。
水分量が多く、その結果生まれるもっちりとしたしっとり感は、リュスティックならではの特徴です。
また、その製法は比較的シンプルで、家庭でも挑戦しやすいのが魅力の一つです。
パン作りは、同じ材料を使っても、その分量や焼き加減によって全く異なる結果が生まれることがあります。
リュスティックを通じて、パン作りの深い魅力に触れることができるでしょう。
また、美味しいリュスティックを使ったサンドイッチで、晴れた日のピクニックを楽しむのもお勧めです。